2012年03月14日

断熱(サッシ)

昨晩は来月4月に転勤が決まった方の送別会でした。
ある意味で大変盛り上がりました。
独立する以前からのお付合いでしたが
本当にお世話になりました。
大分に行ってもブイブイがんばってください。

で、二日酔いです・・・。
今日は「断熱」についてです。どうかしばしお付き合いを。
最近ではエコポイントの普及もあり
「断熱」という言葉もずいぶんと馴染みが出てきましたね。
Dハウスが「外張り断熱」ってCMバンバン流した影響もあるでしょう。
でも、
実は外壁だけを断熱してもあまり効果が無いことはご存知でしょうか。
外壁のサッシから多くの熱が伝わってしまうからです。

日本ではサッシといえば「アルミサッシ」ですが
世界的に見ると「アルミサッシ」がこんなに普及しているのは日本だけなんです。
ビル用のサッシを除けば木造住宅では木製が主流でしたが
戦後の高度成長期を境に
「窓といえばアルミサッシ」というほど、アルミ製のサッシが普及したようです。
アルミがやかんや鍋などの調理器具に使われるのは
アルミが熱伝導率が高く、効率よく熱を伝えるからです。
このよ〜く熱を伝えるアルミを外部サッシに使うと
当然外気温の熱をよく通すので「結露」しやすくなります。

熱が移動する現象は3種類あって
アルミサッシは実に効率よく室内に伝えてくれるという素材なので
伝導により表面温度が下がった冷たいアルミサッシに
室内の温かく湿った空気が触れると、結露のできあがりです。
それと熱は、高いところから低いところに移動し
その逆はない、という性質もあります。

冬場の暖かい室内の熱は約48%逃げて行き
夏場の冷房時の室内には外から71%も入ってくるのです。

しっかりと断熱施工された住宅であっても
外部サッシが最も大きな熱の出入り口となる事がイメージできたでしょうか。

熱が移動する現象で
対流は、窓がキチンと閉まっていれば、熱の出入りは防げるのですが
なのに・・・
それなのに
サッシが新品の状態でもガタガタと隙間だらけのせいで
こんなのを後で取り付けないといけなくなるって・・・
あんまりじゃないっすか?

Cloverがサッシで大事にするのは「伝導」と「輻射」対策です。
伝導に対しては、サッシのフレームとガラス面の両方が関わります。
サッシのフレームで熱伝導を抑えるには
熱伝導率(伝わりやすさを表す数値)の低い樹脂製
または木製のサッシを使うことで可能ですが
木製はメンテナンスが定期的に必要なのでCloverでは樹脂製を標準としています。
アルミと比較して1/1000以下の熱伝導率という驚きの数字。
ガラスは2枚のガラスの間に熱伝導率の低い乾燥空気を閉じ込めた
複層ガラス(いわゆるペアガラス)で熱の伝導を防ぎます。
でもここがポイントで
窓から出入りする熱の約70%が輻射によるものといわれています。
ここ宮崎の暑い日差しはペアガラスでは何の効果もないんです。
そこで標準で Low-Eガラス を採用しています。
Low−Eガラスとは
ガラスの片側表面に非常に薄い特殊金属膜をコーティングしたガラスのことで
それが鏡のように反射する効果があります。

Cloverではこの「伝導」と「輻射」対策で
夏の太陽の熱は室内に入れず、
冬の暖房の熱を室内から逃がさないようにしています。
どれほど建物の断熱性能を高くしても
サッシなどから熱が流出してしまえばザルのような物ですよね。


towa1666 at 12:25│Comments(0)TrackBack(0) 古城の家 

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